発泡樹脂が “ふわっと軽い” のに “強い” のはなぜ?
みなさん、こんにちは。
私たちは「発泡樹脂」を扱う群馬県の前橋に本社を構える旭化成です。
よく、「はみだせ!うみだせ!旭化成」のCMでおなじみの会社さんと間違われてしまいますが、実は別の会社なのです!!
今回から当社が扱っている「発泡樹脂」に関する役立つ情報 や へ~! といった内容を
ご紹介していきますので、よかったらご覧ください。
みなさんは発泡スチロールと聞くと、どんなイメージを持ちますか?
多くの人は「軽い」「柔らかい」といった印象を持つと思います。
でも実は、発泡樹脂は“軽いのに強い”という、少し不思議な性質をあわせ持っています。
なぜそんなことが可能なのでしょうか?
⇒秘密は「空気」と「セル構造」にあります
発泡樹脂の中には、無数の小さな気泡(セル)が存在します。
ひと言で言うと “空気を構造化した素材” と言ってもよいほどです。
・密度の低さ → 軽さ
・セル構造 → 衝撃を吸収する強さ
というように、軽さと強度を両立しています。
例えば、1cm 四方の発泡素材でも、中身のほとんどは空気です。
樹脂そのものの重量を極限まで減らすことで、「持ち上げると驚くほど軽い」素材が生まれます。
⇒発泡倍率と密度(剛性)について
発泡樹脂の密度を示す指標として、私たちの業界では「発泡倍率」を使うことが一般的です。
この発泡倍率は、「発泡させる前の元原料から何倍に膨らませたか」によって定まります。
つまり、大きく膨らませると、50倍や60倍に = 用途:緩衝材(高倍率)
逆に、小さく膨らませると、10倍や30倍に = 用途:住宅設備部品やトレー(低倍率)
そのため、製品の成形時はあらかじめ指定倍率まで膨らませた原料を金型に充填しています。倍率が異なるため、金型に入れる原料の量も変わります。
つまり、、
〇高倍率= 原料使用量:少 密度:低 強度:やわらかい
●低倍率= 原料使用量:多 密度:高 強度:硬い
ということになります。
用途に合わせて、「軽さ重視」「衝撃吸収重視」「硬さ重視」など、
性能を自由に振り分けられる点が発泡樹脂の魅力です。
そんな、発泡樹脂に関するご紹介を今後発信していきますので、これからもよろしくお願いいたします。
次回の更新は、2025.12月20日を予定しておりますので、お楽しみに!

